祐天寺の本郷さんのアトリエを訪ねました。作品のディテールを確認する彼にレンズを向けつつも気になっていたのが、リニューアルしたアトリエで眼に喰い込んできた、「非売品」と表示してあったグラス3種。
用と美の蓄積と継承は「暮らし」が元にあったのです。まさにその「暮らし」とは、どうしても我が家でビールを注ぐことにあったのです。
後日、うつくしい金彩のグラスが届きました。そう、撮りごろが、呑みごろな午前10時でした。気持ちのよい「用と美」の魔術に十分耽溺する時でした。心も遠くなるような古い時代のものと今が直結したような素敵なグラスに乾杯 !!! また本郷さんのグラスは、浅間山麓では大胆、不適そして図々しくも優しくもアルコール諸氏とタッグを組んでおります。 じつに誘惑のおおいグラスなのです。
エナメル彩の歴史は磁器の絵付けよりも遥かに古く、紀元前にまで遡れます。磁器とは異なる絵の具を使用し、グラスの表面にモチーフを描き、550度前後で焼き付ける作業を何度も繰り返して完成に至ります。 絵の具に含まれるガラス質がグラスの表面に定着しますので、洗っても落ちません。(本郷さんのHPより引用)