とっておきのホテル
第3話
ジャン・ポール ジュネ

JEAN-PAUL JEUNET

ジュラワインをグラスで楽しめるホテルレストラン

ホテル外観   レストラン
「ジャン・ポール ジュネ」は   
ジュラワインの産地アルボワにある。
   レストランは  
  田舎風オーベルジュの装い。

 ジュラワインの中心都市、アルボワにあるホテルレストラン、ジャン・ポール ジ ュネ。天井が高く、広々としたレストランの空間は、一見すると田舎風オーベルジュの装い。だが、その白い壁には幾何学的な図柄を石や木片で装飾した絵画が描かれた白い大きな麻布が飾られていたり、現代的でオリジナルな装飾品が随所に配置されていて、そのコントラストが実に妙趣である。もちろん、供する料理も絶品。ミシュランガイドの二つ星を獲得している。

エスカルゴ
エスカルゴがキャベツをまとったジュネ氏の傑作。
カニ
甲殻類とヴァン・ジョンヌは相性がいい。

「素材にはこの地方の特産を使い、料理法やソースには常に斬新なアイデアを取り入 れています。ジュラワインとの組み合わせも考慮してね。トルソーを使った赤ワインには野ウサギや鹿などのジビエが、ヴァン・ジョンヌには甲殻類やブレス産の若鶏が、最高の相性ですよ」
シェフを務めるジュネ氏は語る。このレストランで嬉しいのは、ジュラワインをグ ラス単位で注文できることだ。これはジュラワインを知らない客への配慮である。また、とくにヴァン・ジョンヌはアルコール度が十四度と高めなうえ、凝縮された強い味わいなので、二人で一本を飲むのは難しい。グラスで供するのは、メインの後のチーズやデザートで、ヴァン・ジョンヌを気軽に楽しめるように、という心遣いでもある。

自慢料理
トルソーを使った赤ワインにはジビエが合う。
自慢料理
ミシュランの二つ星が輝く村自慢の料理。

 このレストランでソムリエを務めるステファン・プロンシュ氏は、ワインリストに 載る生産者を一軒一軒、直接訪ねて、ワインの買い付けを行っている。「ソムリエの能力が真に問われるのは、ワインの購入と管理である」という哲学の下、たとえ購入の予定がなくとも年に二回は訪問し、作り手と語り合うそうだ。こうして購入したワインが二万本、地下カーブの快適な環境のなかで眠っている。
 ブルゴーニュの三ツ星レストランなどでソムリエ修業を積んだ彼が、ジャン・ポー ル ジュネにやって来て、ジュラワインの世界にのめりこんだのは一年半ほど前。その奥深さと多彩さに、いまも毎日が新しい発見だという。ジュラの郷土色が生きた料理とワインのハーモニーは、この地でしか味わえないものである。

オーナーとソムリエ
オーナーシェフのジュネ氏と ソムリエのステファン・プロンシュ氏。


JEAN-PAUL JEUNET
9 RUE DE L'HOTEL DE VILLE39600 ARBOIS.
TEL : 33 3 84 66 05 67

OFFICE DE TOURISME (TOURIST OFFICE)
TEL: 33 3 84 66 55 50
FAX: 33 3 84 66 25 50
http://www.arbois.com/

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