AU PIED DE COCHON
オ・ピエ・ド・コション

6 Rue Coquillière 75001 PARIS TEL 01 40 13 77 00

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扉に鍵穴はないとメートル・ドテルは言うけれど、
それは "いつでもお待ちしています" という意味。
深夜になっても観劇後の人たちでいつまでも賑わいを見せる

 

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「小食の人はお断り」とでも言っているかのように、どの料理もボリューム満点。お腹をめいっぱい空かせて訪れたい

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ベル島に育つプース・ピエ・ド・ベリル

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ヨーロッパコンクールで1位となったベアルヌ風豚足料理のほか、様々な豚料理が自慢。頂いたこの豚足は脂の部分がトロリとしていて美味だった

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ゲストブックはこの店の宝物。ページをめくる度に世界的な有名人が顔を覗かせた

 「当店の出入り口には、鍵穴がありません。24時間営業、年中無休ですから、鍵を閉める必要がないんです。もしもお疑いになるようでしたら、お帰りの際に扉をご確認なさってはいかがでしょうか」。
 話し方こそ丁寧だが、あたかも "直ちに確認せよ" といった素振りのメートル・ドテル。よほど自慢にしているらしい。

 外観の赤いひさしが、向かい側にあるレ・アール広場の緑と調和し、絵に描いたようなパリのブラッスリーを演出しているのは、ベアルヌ風豚足料理と海の幸が自慢のオ・ピエ・ド・コション。ルネサンス風の内装でまとめられた店内は、まだ正午をまわっていないというのにほぼ満席となっていた。
 我々が訪れたこの日は、偶然にも1年間でたった3日間だけの特別な日だった。というのは、ブルターニュ地方にベル島Belle Ileという美しい島があるのだが、ここにプース・ピエ・ド・ベリルPousse-Pieds de Belle Ileという不思議な食べ物がある。収穫できるのは春先のわずかな期間。島以外のお店で食べられるのは、一年に3日間だけ、しかもオ・ピエ・ド・コションだけなのだという。話を聞いた我々は、この機会を逃すまいと早速試食することにした。
 まわりの視線を集めながらテーブルに運ばれてきたのは、なんともグロテスクな姿。日本でいう烏帽子貝であった。ニヤニヤ顔のメートル・ドテルは、嬉しそうにボナペティBon Appetitとひと言。その味は……赤貝というよりも、帆立のヒモを不味くしたような感じで、ほんのり甘くて少々ネチッとした舌触り、外見とはうらはらに、なかなかいける味だった。

 食後にのんびりメートル・ドテルと雑談していると、彼が店の奥から分厚い本を持ってきた。リーヴル・ドールLivre d'Or、ゲストブックである。
 「世界的な有名、著名人が当店をごひいきにしてくれています。シラク大統領をはじめ政界の方々、アーティストも多く訪れます」。
 古びた表紙をめくると、ページごとに記念写真が貼られ、雑誌やテレビで見たことのある顔が楽しそうに笑っていた。添えられたメッセージを読んでいると、メートル・ドテルがもう2冊持って来るというので、次のランデヴーを理由に慌てて席を立った。
 1946年のオープン以来、一日たりとも休んだことのないオ・ピエ・ド・コション。真鍮の豚足が柄となってへばりついた扉を、帰り際に横目で確認しつつ、心の中でこの扉に皆勤賞を与えることにした。

 

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商品取引所が目の前にあるせいか、昼時にはビジネスマン風の男性客も多い。
毎年11月の第3木曜日、ボジョレー・ヌヴォー解禁日には盛大なパーティーが開かれるという

 

pc1005 ブラッスリーの扉へ戻る pc1005

 

Kazarikei

 
merci

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