お正月に友達が遊びにきたよ。同じビーグル族で「小太郎」っていうんだ。昨年の末、コクシジウム・オーシストという虫が体内で悪さしたらしい。で、お正月には元気なったわけだ。まあ、ボクに比べると極上の桐箱入りの「小太郎」だから、世俗の雑菌には気をつけてな。
 
  あっ、そうそう、肖像権の問題もあるし、一応「小太郎」に目隠ししておいたよ。犬の誘拐もあるしね。うん、ご主人のオクサマは、むきだしでいいらいい。肖像の権利なんて、とっくに放棄したってさ。

「待て」の「小太郎」。
なにも「お手」「おあずけ」「お座り」もできないボクの前でやらなくてもね。

 

 ボクも上がったことがない、オヤジさまのテレビ観賞用のベットで!!!。嗚呼、なんてヤツだ。
 しかもヤツが喰ってんのは、高級リンゴだぜ。
まあ、犬とリンゴも変だけど、彼は大根、キャベツも丸ごと喰うらしい。

あの優美な黒い艶のある毛並みは、野菜のお陰なのだろうか。

 あーあ、疲れたよ。「小太郎」はまだまだ若いが、こちらは年だ。少し休ませてくれ。それにしても、いい首輪だな。名前、電話番号もプリントしてあったね。どこで注文したの?
 また、遊びに来てな。ボクは人間サマなら100歳近いので、今年が最期かも……

 

 

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オヤジさまからのプレゼントだよ。


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